Wednesday, July 19, 2006

近所の催し物案内/what's on.

先週月曜にはオーストラリア国営ABCテレビがオイル・ピークに関する45分間ドキュメンタリーをゴールデンタイムで放送するなど,ぼちぼちと社会の主流でもこの問題が遡上に上りつつあります。


番組はコリン・キャンベル(「第二の石油時代の幕開け」 参照)、クリス・スクレボウスキー(英国の業界紙「ペトロリアム・レビュー」編集長)、ロバート・ハーシュ(米エネルギー省の要請で、「世界的な石油生産ピークについて: その衝撃、緩和、そしてリスク管理について」という報告書をまとめた人間)など、すでにお馴染みの人間へのインタビューが中心の構成で、入門編としては分かりやすい内容です。ただし、ピークのもたらす影響については突っ込みが甘く,ガソリンや航空燃料の高騰によるツーリズムへの影響が心配されるだけで、一番肝心な食料問題は取り上げられませんでした。この番組,ネットで見られるようなので、そういう設備のある方は御覧下さいませ(エーゴですが)。

で、そういうご時勢なのか,オーストラリアでもピーク関連の催し物がのあちこちで開かれます。

1)まずは近所のものから。
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アルバート・バートレットの講演ビデオ、"Arithmetic, Population and Energy"
の上映会が地元カトゥーンバのユナイティング教会のホールで開かれます。コロラド大学の物理学名誉教授でASPOアメリカ(ピーク・オイル研究学会/アメリカ)の顧問のバートレットが、ピークの必然を懇切丁寧,わかりやすく解き明かすビデオです。カトゥーンバ近辺の方はお声を掛け合い,お出かけください。
Friday 21 July  7.30pm
Uniting Church Hall, 142 Katoomba St, Katoomba

Cost $5 includes light supper. Not suitable for children.
Enquiries Bob 4784 1955

2)次はライブ講演です。
H2(S).jpg

ピーク論者の中でも積極派のふたり、リチャード・ハインバーグとデビッド・ホルムグレンが8月末、オーストラリア講演ツアーを行います。

ピーク以降の時代について,戦争や食料不足など悲観的な予想をする悲観論者が多いのですが,ハインバーグやホルムグレンはむしろ,これを好機ととらえ,アブラに頼らない骨太な地域社会を作り出していこうという積極派。ピークはわかったけど,どうしたらいいのかわからない,そういう人にはおおいに参考になると思われます。

ホルムグレンとは何年か前に日本の講演ツアーに付き合いましたが、足下から,自らの生活をピーク以降のエネルギー下降時代に合わせていく。そして主体的に地域社会を再生させる道筋を説く人です。国や企業、誰かがどうにかしてくれるだろうと他人任せにしていたら,大変なことになるぞと、自主的な行動を呼びかける人です。

ハインバーグのピーク関連書にはPowerdownThe Party's Overなどがあります。ホルムグレンはパーマカルチャーの始祖であり、ピーク以降の暮らし方の青写真と呼ばれるPermacultureの著者です。

下記はシドニー近辺の講演日程ですが、その他にも各地で講演があります。詳細はホルムグレンのサイトから確認ください。うちは8月29日、州議事堂での講演に出かけるつもりです。


POSITIVE LOCAL SOLUTIONS TO THE LOOMING OIL CRISIS
August 29, 2006 - from 6.30pm

NSW Parliament House Theatrette Parliament House,
Macquarie Street, Sydney NSW 2000
Donations at the door will be greatly appreciated!

August 31, 2006 - from 6.30pm
Kuringai Town Hall 1186 Pacific Highway, Pymble NSW 2073
Entry Fee $10 at the door

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