友人から現在大阪で進行中の「街の美化」について教えてもらった。今年5月から開催される「世界バラ会議大阪大会」のため、市内の公園で野宿している人たちを追い出しにかかっているそうだ。下記に詳細の書いてある「失業と野宿を考える実行委員会」のビラを転載します。大好きなブログのひとつ、p-navi infoもいろいろな角度から問題点を指摘していますので、御覧下さい。
こういう司法、行政一丸となった「街の美化」が行われるのは何も日本に限ったことじゃない。バルセロナでもシドニーでも長野でもオリンピックの前に野宿者が掃除された。近代文明は数百年前から先住民族を追い立てたように、「国際的なイベント」を口実にして、今、未来人たちを追い立てにかかっているようだ。
昨年の愛知万博の前には名古屋の白川公園で野宿していた人たちが、追い出された。7人を追い出すために動員された人間は600人。凄まじい暴力だと思う。この時追い出しにあたった職員に配付された手引書が「行政代執行とはなにか/
「軍務拒否」の呼びかけ」 (釜パトブログ)
で閲覧できる。役所仕事の有無を言わせぬ徹底的なすさまじさがよくわかる資料だ。こういう司法、行政一丸となった「街の美化」が行われるのは何も日本に限ったことじゃない。バルセロナでもシドニーでも長野でもオリンピックの前に野宿者が掃除された。近代文明は数百年前から先住民族を追い立てたように、「国際的なイベント」を口実にして、今、未来人たちを追い立てにかかっているようだ。
昨年の愛知万博の前には名古屋の白川公園で野宿していた人たちが、追い出された。7人を追い出すために動員された人間は600人。凄まじい暴力だと思う。この時追い出しにあたった職員に配付された手引書が「行政代執行とはなにか/
「軍務拒否」の呼びかけ」 (釜パトブログ)
実際、行政代執行による強制排除手続きの現場に出る役人や警官、雇われガードマンたちはたぶん「自分は言われた仕事をやっているだけです」とかなんとか言うに違いない。なんともなさけない。想像力も、自発的な意識のかけらもない。石油減耗、気象変動という大変動時代には、とても頼りになんかできない輩ばかりだ。
「地球博」では環境だとか持続可能性なんて言葉が乱発された。すでに持続可能な暮らし方へとシフトダウンを終えている住人を追い立てて開催された「地球博」ってのは滑稽だと思う。
持続可能な社会については、それ自体がゴールだと考えている人もいるようだが、持続可能な社会なんて、ほおっておいてもやってくる。好むと好まざるに関わらず到達する必然だ。何もしなくても、いずれ、エネルギー減耗時代の果てに降り立つ地点は、持続可能な社会だ。問題はそれがどんな形をとるか、ということだ。未来人を追い出すお役所になんか、任せっきりにしていたら、こっぴどい目にあいそうだ。
なんて思ってたら、ホームレス生活の豊かさを綴るホームレス文化というブログに出会った。みずから公園に移り住み、野宿者相手にカフェを開くisourou1さんが野宿しながら書いている。その中の一節を引用する。
「 ホームレスの生活を壊して、一般的な生活に当てはめて、問題解決というのは、逆ではないかと思う。むしろ、このホームレスの暮らし方、コミュニティのあり方に学んでこそ、一般的な生活の問題が解決されうるのではないか。スローライフ、エコロジー、共生、というのは掛け声だけなのか。ここにそんなことを口にする人はいないが、どれほど実践的か」
ホームレスや野宿者は意識的にか無意識にか、すでにエネルギー減耗時代へ向けて歩み出している未来人だ。じゃかすか石油や原子力に頼る生活をしている連中よりずっと未来を先取りしている。エネルギー集約的な近代文明は、ガイアの視点からすればずっと好ましい暮らしをしていた先住民を追い立てたが、いままた、膨大なエネルギーを浪費して、未来人を追い立てにかかっている。
すでに「地球にやさしい」生活へダウンシフトした未来人たちから暮らしぶりを学び、彼らの営む「エコビレッジ」の実践から学ぶべきだと思う。
(転載開始)
2006年1月5日、大阪市西区の靱(うつぼ)公園・中央区の大阪城公園で暮らす約30名の野宿者に対し、大阪市は行政代執行による強制排除手続きを開始しました。
当事者・支援者によるたびかさなる抗議行動にもかかわらず、大阪市は強硬な姿勢を崩さず、現時点では1月23日の戒告期限以降、数日以内にも強制排除が行われる可能性がきわめて高い状況です。
もし行政代執行が行われれば、昨年1月24日に職員・ガードマン600名以上を動員して行われた名古屋・白川公園での排除につづき、ホームレス特措法施行後2回目(大阪では初)の強制排除となります。1月16日、仙台市も榴岡(つつじがおか)公園のテントに対し行政代執行の手続きを開始しており、今後暴力的排除が全国で繰り返されていくおそれがあります。
ちょうど10年前、大きな社会的共感を生んだ新宿ダンボール村の強制撤去反対闘争以降、政府は国としての「ホームレス対策」を開始し、現在では自立支援センター・公園シェルターなどの施設(大阪・名古屋など各地)や、期間限定で低家賃アパートをあっせんする「ホームレス地域生活移行支援事業」(東京)などがつくられています。
しかし、これらの施策は居住環境・条件などにおいて問題が多いほか、「自助努力」の名のもとに野宿の最大の原因である失業についての国の責任を隠蔽し(その背後には、市場原理と競争主義を至上のものとし、失業と貧困を世界中で拡大していく新自由主義グローバリゼーションがあります)、問題を「自己責任」として野宿者個人へと投げ返していく性格のものであり、とうてい根本的解決策たりえないものです。
そしてこれら施策の主目的は「公園適正化」、つまり路上・テントからの野宿者一掃におかれ、施策を受け皿とした「排除の嵐」が特措法制定以降、まさに全国化しつつあるのです。
このような状況に抗すべく、わたしたち「失業と野宿を考える実行委員会」はホームレス特措法制定の動きに反対する取り組みの中、大阪の野宿者運動体・支援団体により結成され、これまで活動をつづけてきました。
わたしたちは、排除でも収容でもなく、野宿者・失業者に対する仕事の保障と生活保護の無差別適用を求めるとともに、失業によって野宿に追い込まれた人々が路上・公園で生きていく権利は、けっして奪われてはならないものであると考えます。
昨年5月11日、扇町公園のテント村に住む山内さんは大阪市に対し、公園での住民登録をもとめる裁判を起こしました。たんに住民票の問題にかぎらず、「住所がない」ことにより野宿者が受けている差別を明らかにしていく取り組みとしてたたかわれたこの裁判の判決が、1月27日に大阪地裁で言い渡されます。(裁判の経緯・経過については以下をお読みください)
http://kamapat.seesaa.net/article/8036084.html
今回、山内さんのたたかいについて報告するとともに、靱・大阪城での強制排除にともに反対し、路上・公園で生き抜いていく権利をも奪い去ろうとする行政に抗し、広く連帯を呼びかけていくための取り組みとして、以下の集会を企画しました。
ぜひとも、多くの方の参加をお待ちしています。
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追い出し許すな!野宿者に生きる権利を!
靱・大阪城公園での強制排除反対/公園で住民登録を!山内さん裁判報告集会
2006年1月27日(金)14時30分?
エルおおさか5階視聴覚室にて
※同日、13時15分より大阪地方裁判所1007号法廷にて山内さん裁判判決。ぜひ傍聴を!
・原告の山内さん、永嶋弁護士より報告
・靱・大阪城公園の仲間より報告とアピール
・追い出し・排除とたたかう各地の仲間からの報告
<会場への行き方>
地下鉄谷町線・京阪電鉄「天満橋」駅から西へ300m
大阪市中央区北浜東3-14 tel: 06-6942-0001
地図:http://mic.e-osaka.ne.jp/l-osaka/access.htm
<問い合わせ>
釜ヶ崎パトロールの会
06-6374-2233/090-9700-0296
kamapat@infoseek.jp
<主催>
失業と野宿を考える実行委員会
06-6647-8278(TEL/FAX)
(釜ヶ崎医療連絡会議気付)
(転載終わり)
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