(フクシマ以前)世界で稼働する原発の数は433基といわれてましたが、世界各地の「占拠」運動の数はそれを超えたようです。
でもまあ、この数字には平壌(北朝鮮)なんてのが入っているんで,ちょっと,あれですが。日本では東京が入ってますが,今のところ具体的な「占拠」日程や場所はないようです。オーストラリアでは2カ所,ニュージーランドでも3カ所。具体的にどんな「占拠」活動が起きているのか分かりません。現実的なアクションはこれからってところでしょうか。
この背景にあるのはピークオイル,廉価な石油時代の終焉です。2010年の「世界エネルギー展望」で在来型原油のピークが2006年だったと国際エネルギー機関(IEA)が認めたことは既報の通りですが,IEAは「でも,どうってことないよ」ってな論調でした。2008年に始まる経済危機,食糧不足,そして2011年の国家財政破綻,食糧危機はピークが引き起こしているものであり,これからもだらだらと続くことが見えないようです。現在の石油漬けの暮らし,経済は廉価な石油がどんどん減っていく時代にはとても成り立たないものです。そして,それは人間の生存に不可欠な食糧を直撃します。(今年年頭に書いた「2008年の再来か?」参照)
FAOの食糧価格指数より。
FAO米の輸出価格推移より
食糧価格は今年に入ってからずっと高止まりを続け,米の輸出価格もじわじわと上がってきてます。世界中で,腹を空かした人が増えていけば、世界を「占拠」し自分の手に取り戻そうとする人たちが増えることは間違いありません。