Saturday, May 26, 2007

怠惰有理!/less is more.

からだの調子が百パーセントではないことも手伝って、毎日毎日、かなりぐうたらな暮らしをしてます。それなりに人並みな後ろめたさも感じますが、下記のようなマンガを見かけると積極的に「怠惰有理!」と叫んでしまいたくなります。

963.gif

「お昼過ぎだってのにあなた、まだ寝てるの」
「寝てるわけじゃないよ、今日は環境にやさしく過ごすことにしたんだ」

これはマック愛好家(といっても、マクドやマカスとしても知られるバーガーチェーンではありません,念のため)のページ、the joy of tech comicで見かけましたが、「勤勉」に馬車馬のようにあくせく働くってのは社会のためにも惑星のためにもならない。怠惰に怠けるのがいいんだという考え方が、とっても現代的。また、個人がその気になりゃ、「環境にいいこと」や「低エネな暮らし」が簡単にできるってところも重要です。

右肩あがりの時代ならともかく、オイル・ピーク以後のエネルギー下降時代,環境ゲテモノ化時代、主流になるのはこういう価値観でしょう。エネルギーをばんばん消費し、二酸化炭素をじゃかすか生産し、なにがなんでも経済成長ってのは、もう時代遅れで何の役にも立たないのです。頭を右膝下がりに切り替えなくてはなりません。カナダには,週32時間労働を公約に掲げる「あんまり働かない党」というのもあります。

でも、働かなければ食っていけないじゃないか、ホームレスになっちまうじゃないか。そういう心配が怠け者志願者の頭をよぎります。それがこのマンガの最後のコマでも取り上げられています。

「働かないでどうやって食べていくつもり?」
「自分のサイトで炭素クレジットを売るんだ。ヒコーキやでかいクルマに乗り、二酸化炭素をばんばん消費する連中がカネを払ってくれるんだ」

夢のような話で、そこがこのマンガの落ちなのですが、周りを見回してみれば、現実はそこに限りなく近づいているようです。炭素取引というと企業単位の話ばかりのようですが、個人にそれぞれ、取引可能な炭素クレジットを与えるという案はアル・ゴア元米副大統領だけでなく、イギリスの環境/食料/農村地域担当のデビッド・ミリバンド大臣も言及しています。野宿者やホームレスの人たちを迫害する日本の役所はかなり時代遅れで、反地球的ってことになります。

頼むから動き回らないでくれ。ヒコーキに乗ったり、休みもとらず一目散に働く人は、それ相応の金を払え。そういう時代がぼちぼちやってきそうです。

No comments: