12月を迎え,標高千メートルの高原は、30度を超す暑さ(日陰)で夏本番。今日は風はあまりありませんが,どんよりとした煙が漂っています。この煙、うちから西へ150キロほどのところにあるマジー周辺で発生した火災の煙だそうですが,この辺あたりまで漂って来るほどの大火のようです。
そうかと思えば,麓のシドニー市内も市の北,ハンターで燃え盛る山火事の煙が立ちこめているようです。
うちの近辺で11月半ばに燃え出した山火事もまだ完全に鎮火したわけではありません。現在までのところ,人家への被害はありませんが,人を寄せ付けない谷の底で,まだまだ火は燃えているそうです。今週も火曜に風が吹く,いや水曜だ,などと天気予報で言われていましたが,幸いなことに大した風ではなく,こう着状態が続いています。ちょろちょろと舌を出しながら,渓谷で強い風が吹き荒れる時をじっと待っているようです。
(地図はNSW Rural Fire Service Blue Mountains Districtより)
地図で黒くなっているところがこれまでに焼けた場所です。うちがあるのはカトゥーンバの住宅街の北の外れ,火がまだ燃える前線からは8キロほど離れています。風向きによっては一気にやってくる可能性があるだけに、気が気じゃありません。雨樋の栓もずっと、したまま。来るならいつでも来いと、身構えています。ヘリコプターの音が頭上に鳴り響いても、頭を上げることもなくなりました。
明日からの週末、所によっては雨の予想もありますが,ここひと月以上,雨を見ていないんで,空から水が降るってどんなものなのか,すっかり忘れてしまいました。土も風も,皮膚もからからに乾いています。水がなければ植物は育たず,人間も動物も生きていかれない。つくづくと思い知らされます。
これだけ乾燥していると,火事はどこでも起こります。一触即発。一昨日,うちから西へ40キロほどのリスゴーの町の知人のところへ昼食に出かけ,帰りがけ,ふっと見上げると山から煙が上がっています。
この火はこれまでのところ封鎖線内で収まっています。
火事と火事の恐れと顔を突き合わせ,煙におびえ,土ぼこりのなかで水の心配をする。乾いた大陸の山火事のシーズンはまだまだ,これからが本番です。
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