Tuesday, August 29, 2006

ハリケーン来襲/Ernesto watch.

カトリーナがメキシコ湾岸を直撃してから一周年。
幸いにも,今シーズンはこれまでのところ,ハリケーンはひとつだけで、第1号のアーネストも湾岸地帯をはずれ、勢力を弱め熱帯暴風雨になりフロリダ半島を駆け抜け,北に向かっています。

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直接の被害も大変なものですが,メキシコ湾岸地域には石油採掘施設や製油所があり、ハリケーンがくるたびに石油生産が大きなダメージを受けます。下記のグラフは1995年から昨年まで,ハリケーンや熱帯暴風雨による生産への影響を示すものです(データ:EIA(pdf))。オレンジ色の線は原油生産の推移で左軸(百万バレル/日産)に対応、緑の線は天然ガスで右軸(10億立方フィート/日産)。
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グラフはtheoildrumより。

グーグルマップを使って,ハリケーンの進行具合とアブラ施設の位置関係を示すハリケーントラッカーという地図ソフトも作らています。上記のグラフを頭に入れたうえで、ハリケーンの進行を刻一刻、地球の反対側から眺めていると,まるで東京湾に近づくゴジラのようで、ひやひやどきどき、参考になります。

メキシコ湾というのは、日本近辺で例えれば台風銀座の沖縄あたりのようなもので,シーズンになればハリケーンがやってくるのが毎年恒例、当たり前のことなのです。そういう場所で原油を生産しなければならない、それは大変なリスクを読み込まなければなりません。

オイル・ピークを迎えても、地球上にアブラはまだまだたくさん残っているのですが、これからはハリケーン常襲地やアラスカなどの極地,深海など,自然環境の厳しい場所での生産がほとんどになります。供給が不安定になり,生産コストが上昇するのは,いかんともしがたい自然の成り行きでしょう。

(29/8/6)

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