Thursday, July 20, 2006

ソニックブーム/Stop doing this shit.


ピュータで何か読んでいて、何かのフレーズに出会い,ふっと、そういえば、前にこういう名前のバンド/アルバム、聞いたことがあったなあとCD棚をごそごそと探すことがあります。
たいていの場合,お目当てのCDはとっくに質流れしていることが多いのですが。


今回はソニックブームでした。正直,あんまり印象に残ってないので、改めて聞きたいとも思いませんが,調べてみると、この言葉,音楽関係ではバンド名や楽曲,レコード会社の名前などによく使われているようです。ショーゲキハ。

本来の意味は、ウィキによれば「飛行機が音速を越えて飛行する際に、機首および翼後縁付近で発生した衝撃波のエネルギーが地上に伝播し、不連続な音波として観測される現象のこと」です。そして「その大きなエネルギーを持つ音波は、しばしば地上に窓ガラスが割れるなどの被害を与える場合がある」と書かれています。超音速旅客機や超音速輸送機が普及しないのも、このソニックブームに大きな原因があるそうで、ソニックブームをなるべく出さないような研究が続いているのですが,世界にはこれを対人兵器として平気で使用する軍隊があります。

イスラエル軍です。

ソニックブームが意図的に人間に対して使われたとき,それは「窓ガラスが割れるなどの被害」なんてものじゃないようです。「地球のステージ」という日本のNGO職員で、2003年5月以来ガザ最南端の町、ラファで活動している寺畑由美は、停電の合間をぬって書き送ったレポートで次のように表現しています。(全文)

「これは「恐ろしくって、腰が抜けるところだった」なんて、使い古された言葉でしか、表現することができません。これまでのところ、私には「馴れてしまう」なんてことは考えられません。どれだけ経験しても、経験する度に神経がこなごなになりそうです。衝撃音が耳をつんざき、身体が突然畏縮し、静脈という静脈は身体から飛び出そうし、皮膚のおかげでかろうじて押しとどめられている、そんな感じです。静脈が皮膚に脈打つのさえ、感じるような気がします。」

イスラエルは、民間人に危害を加え,殺害することを何とも思わないようです。エレクトロニック・インティファーダ設立者のナイジェル・パリーはイスラエルには、パレスチナの民間人を殺害する方針があるのかと問いかけます。

また,イスラエルは、必死になって事実を隠蔽しようとする傾向があります。

「イスラエル政府や軍は、このインティファーダが始まる前から、世界の向こうにいる事実を確かめる術のない人々だけでなく、自らの法廷や国民に対し、繰り返し繰り返し嘘をついてきた」(ジョナサン・クック「ガザの砂に埋められた真相」より)

今回の発端となったガザ北部の海岸での一家虐殺事件 に対しても、独立機関による調査は行われておらず,このままでは戦線の拡大とともにうやむやにされてしまうでしょう。

あなたは、本物の「ならず者国家」の蛮行に、いつまで目をつぶり続けますか。

Wednesday, July 19, 2006

近所の催し物案内/what's on.

先週月曜にはオーストラリア国営ABCテレビがオイル・ピークに関する45分間ドキュメンタリーをゴールデンタイムで放送するなど,ぼちぼちと社会の主流でもこの問題が遡上に上りつつあります。


番組はコリン・キャンベル(「第二の石油時代の幕開け」 参照)、クリス・スクレボウスキー(英国の業界紙「ペトロリアム・レビュー」編集長)、ロバート・ハーシュ(米エネルギー省の要請で、「世界的な石油生産ピークについて: その衝撃、緩和、そしてリスク管理について」という報告書をまとめた人間)など、すでにお馴染みの人間へのインタビューが中心の構成で、入門編としては分かりやすい内容です。ただし、ピークのもたらす影響については突っ込みが甘く,ガソリンや航空燃料の高騰によるツーリズムへの影響が心配されるだけで、一番肝心な食料問題は取り上げられませんでした。この番組,ネットで見られるようなので、そういう設備のある方は御覧下さいませ(エーゴですが)。

で、そういうご時勢なのか,オーストラリアでもピーク関連の催し物がのあちこちで開かれます。

1)まずは近所のものから。
al bartlett.jpg

アルバート・バートレットの講演ビデオ、"Arithmetic, Population and Energy"
の上映会が地元カトゥーンバのユナイティング教会のホールで開かれます。コロラド大学の物理学名誉教授でASPOアメリカ(ピーク・オイル研究学会/アメリカ)の顧問のバートレットが、ピークの必然を懇切丁寧,わかりやすく解き明かすビデオです。カトゥーンバ近辺の方はお声を掛け合い,お出かけください。
Friday 21 July  7.30pm
Uniting Church Hall, 142 Katoomba St, Katoomba

Cost $5 includes light supper. Not suitable for children.
Enquiries Bob 4784 1955

2)次はライブ講演です。
H2(S).jpg

ピーク論者の中でも積極派のふたり、リチャード・ハインバーグとデビッド・ホルムグレンが8月末、オーストラリア講演ツアーを行います。

ピーク以降の時代について,戦争や食料不足など悲観的な予想をする悲観論者が多いのですが,ハインバーグやホルムグレンはむしろ,これを好機ととらえ,アブラに頼らない骨太な地域社会を作り出していこうという積極派。ピークはわかったけど,どうしたらいいのかわからない,そういう人にはおおいに参考になると思われます。

ホルムグレンとは何年か前に日本の講演ツアーに付き合いましたが、足下から,自らの生活をピーク以降のエネルギー下降時代に合わせていく。そして主体的に地域社会を再生させる道筋を説く人です。国や企業、誰かがどうにかしてくれるだろうと他人任せにしていたら,大変なことになるぞと、自主的な行動を呼びかける人です。

ハインバーグのピーク関連書にはPowerdownやThe Party's Overなどがあります。ホルムグレンはパーマカルチャーの始祖であり、ピーク以降の暮らし方の青写真と呼ばれるPermacultureの著者です。

下記はシドニー近辺の講演日程ですが、その他にも各地で講演があります。詳細はホルムグレンのサイトから確認ください。うちは8月29日、州議事堂での講演に出かけるつもりです。


POSITIVE LOCAL SOLUTIONS TO THE LOOMING OIL CRISIS
August 29, 2006 - from 6.30pm

NSW Parliament House Theatrette Parliament House,
Macquarie Street, Sydney NSW 2000
Donations at the door will be greatly appreciated!

August 31, 2006 - from 6.30pm
Kuringai Town Hall 1186 Pacific Highway, Pymble NSW 2073
Entry Fee $10 at the door

Tuesday, July 18, 2006

なぜ、北海油田に匹敵する油田が毎年、見つからないのか/why aren't we finding it?


今日からイタリアのピサで重要な会議が開かれます。メディアでは多分,ほとんど取り上げられることもないと思いますが,石油減耗について、ASPO(ピーク・オイル研究学会) の第5回目の年次総会が開かれます。石油地質学者のコリン・キャンベルが設立した団体で,かなり前からピークについて警鐘を鳴らしており、昨年12月の米議会で開かれた公聴会でも意見を求められています。
ASPOイタリアのプログラムを見ると,このブログでも紹介したピーク論者の名前が,キラ星のように並んでいます。


米軍の技術開発研究所(Army Engineers' Research and Development Center)が昨年9月にピークに関する報告書をまとめてたことは以前紹介しました。
オイル・ピークと米軍、その2

この報告書の大きな特徴のひとつはピークの見通しについて、政府機関である地質調査庁(USGS) などの楽観的な予測を退け、ASPOなど、民間機関の予想や民間識者の意見をを採用していることです。この理由がずっと気になっていましたが、報告書の著者のひとり、ドナルド・フォアニエーがGlobal Public Mediaのインタビューで次のようにその理由を明かしています。
なるほど。まことに至極ごもっとも。ほかの官庁との軋轢を気にして、なかなか民間の「説」を採用したがらない役人が多いのですが,こういうまともな人も中にはいる。少し,希望が出てきます。

(略)
DF:我々がこの報告書に取りかかった時、まず、あちこち、本やネットで文献をさがし、どんな発言がこれまでになされているのかそれを調べることから始めました。それらを読み、誰の言っていることがもっとも理にかなっているか、考えました。
コリン・キャンベルの著作を読み、インタビューも聞きました。シモンズやディフェイスの本も読みました。ジャン・ラレリーがUSGS報告について書いた評論も読みました。そして、はたと気がつきました。言われているような量の石油が本当にあるなら、なぜ、それが発見されていないのか。なぜ、北海油田に匹敵する油田が毎年、見つけられていないのでしょうか。

私は、どちらかと言うと悲観的な立場ですが、悲観的な見方をしておけば、悲観的な事態に対処できるわけで、もし、供給がたくさんあるなら、それに超したことはありません。しかし、生産は需要についていけず、石油価格が高騰するのが現状です。私にはそれを見ただけで十分でした。実際にピークに到達するまでもなく、エネルギー・コストの上昇が経済崩壊を引き起こすかもしれません。啓蒙された利己心を発揮しなければならなくなるでしょう、そんな気がします。実際のところ、エネルギー効率を高め、代替エネルギーを取り入れ、エネルギー効率のいい車両を開発する、そういった策すべてに真剣に取り組んでいけば、多分、需要を供給可能なレベルにまで落とすことができる、そうすれば、石油の値段も下がるのではないかと思います。
これはどちらにころんでも勝てるシナリオです。コストが下がり、しかも環境への影響も減らし、そして、エネルギー効率を高めることで国家の安全保障も高まります。三者丸もうけな方策と言えるでしょう。私はマーフィーの法則を信じます。備えあればうれい無しと言うじゃないですか。
とにかく、私は巷間の議論を眺め、USGSの2000年の報告書も読み、それに対する批判も読み、その上で、ASPOの言っていることのほうが、よりしっくり感じられたのです。
(後略)